漢瓦
宜興の紫砂壺
中国茶器の代表格、紫砂の陶器は江蘇省の宜興市で産する紫砂泥と総称される土を使った陶磁器です。厳密にはせっ(火へんに石)器という高温で焼き締めた吸水性のほとんどない陶器と磁器の中間的な焼き物です。英語ではストーンウェアと呼ばれます。
釉薬をかけていないため表面に茶の成分を吸着し茶の味を高めるとともに、経年により趣のある変化をするとして人気があり、また保温性が高いため主に烏龍茶・プーアル茶を淹れるのに使われます。中国では急須のことを茶壺といいますが、特に紫砂壺(しさこ・ずぅしゃふぅ)の制作においては明の時代から主に自然物をモチーフにした非常に複雑なものまで様々な造形が生み出され、高い芸術性を評価されています。
史華春作・漢瓦壺
秦磚漢瓦とは秦の時代のレンガと漢の時代の瓦という意味で、その時代の建築において隆盛を誇った技術を表し、また転じて伝統的な中国らしい建築を表す言葉となっています。漢瓦壺における瓦は屋根の瓦ではなく、瓦缸、つまり水を入れておく口の大きな甕のことです。古くは明の時代からあった壺形で、円筒形の胴、素朴で飾り気がなく、なんとも明快で間抜けな感じの壺形です。茶漉し部分は10孔。作者は史華春。1974年宜興市生まれ。1994年から紫砂壺制作に従事しているベテラン民間芸人です。
※手作りのため容量や形など多少の誤差があります。
※紫砂壺の容量記載について
紫砂壺以外の器は、形によるものの満水の7〜8割程度が適量ですが、紫砂壺は湯をいっぱいに注いだ後、蓋をして茶をあふれさせるのが基本の使い方です。そのため、あふれた後、蓋を取って残った量を容量として記載しています。
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●容量・重量などの表記について
紫砂壺は、あふれさせて使うという特性上、満水で蓋をして残った水の量を容量としています。それ以外の茶壺は、蓋をせず満水にした量を満水量、使う際に通常入れる程度の量を容量として表記しています。いずれの器も、通常入れる量というのは測定者の主観により多少変動します。容量の他、重量やサイズも、個体差があったり、ロット毎に違いがあったりするため、ある程度の誤差があるものとお考えください。
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